家族みんなの健康倶楽部 Q&A

神鋼病院 消化器科 医長 木田 肇
『胆石症について』
  胆石とは、胆道系(胆嚢や胆管)に発生した固形物で、症状の有無にかかわらず、胆石があれば胆石症といい、増加傾向にあります。一般的には男性より女性に多く、加齢とともに増加します。胆石症の50〜70%は無症状ですが、腹痛などの症状が出た場合は要注意です。

胆石の成因および分類について
 胆嚢や胆管内には、肝臓内で生成された胆汁が存在します。胆汁はビリルビンをはじめ、コレステロールが胆道内で結晶となり、次第に沈殿して固まって石ころのようになります。これが胆石で、成分によりコレステロール胆石、色素(ビリルビン)胆石、また存在部位により肝内胆石、胆嚢胆石、総胆管結石に分類されます。

胆石症の自覚症状および発作の予防について
 胆石発作の3主徴は、[1]右上腹部痛、[2]発熱、[3]黄疸です。過労や過食後の腹痛、右肩〜右肩甲骨下方への放散痛が有名です。特に典型的胆石発作は、油物の過食後の夜間に起こります。発作を起こさないためには、[1]規則正しい食事を摂る、[2]油っこいものを食べ過ぎない、[3]刺激の強い食品を避ける、[4]暴飲暴食を避けるなどの食事療法が必要になります。また日常生活では、極端な過労や心労は、発作の誘因となりますので十分注意してください。
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胆石症の診断と治療について
 胆石の診断法にはいろいろありますが、もっとも簡便で、しかも苦痛のない超音波(エコー)検査は有用です。胆石のような硬い物質は、よく超音波を反射するため、胆石の発見には非常に良い検査です。症状があるような場合には、治療方針を決めるためにもCT検査、胆嚢造影検査などの精査がさらに必要になってきます。一般的に胆石の治療法には、次のような多岐の方法があります。[1]コレステロール胆石溶解療法、[2]体外衝撃波胆石粉砕療法、[3]内視鏡的胆石除去術(特に総胆管結石において)、[4]腹腔鏡下胆嚢摘出術、[5]開腹下胆嚢摘出術などです。それぞれ胆石の個数、胆石の質的診断、症状および合併症などにより、それぞれ治療方法が選択されます。ただし、施設により実施していない治療法もありますので、専門医にご相談ください。

胆石症の手術適応について
 胆石症において、放置しておくと生命に危険があり、どうしても手術をしなければならない場合を絶対的適応といい、次のようなケースです。胆石が尿道部につかえてしまい、発作を起こしてから黄疸が増強してくる時、胆石が原因で胆嚢炎になり、それが悪化傾向にある場合、胆嚢癌を伴っている疑いのある場合などです。これに対し、手術した方が良い相対的手術適応もあります。内科的治療を施しても、なかなか石が取り除けず、発作も繰り返す場合、外国旅行や病院のない地域へ旅行することが多い人、会社を時々休むことが、なかなかできない人などです。 イラスト

Q1 胆嚢の働きは?
A 胆嚢は、こぶし大のナスのような形をした臓器で、肝臓の下の方に張り付くように位置しています。胆嚢は、肝臓で作られた胆汁を蓄え、水分などを吸収して濃縮したり、胆汁を十二指腸に送り出し、その際の排出量をうまく調整する働きがあります。
Q1 胆嚢を切除しても、日常生活に支障はないの?
A 胆嚢を切除してしまうと、後遺症があるのでは、と心配される方も多いと思います。胆嚢切除後は、消化不良や下痢を起こすこともありますが、医師の指示に従って薬を服用したり食事に気を付ければ、日常生活に支障はきたしません。
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